2021年4月23日金曜日
2021.4.23 研究会 報告 社会資源としての教会
2021年2月5日金曜日
2021.2.5 研究会 報告 スマホ・ネグレクト
2021年1月1日金曜日
研究会員の皆さまへ
2020年12月4日金曜日
2020.12.04 研究会 報告 偏愛(虐待)から機能不全家族へ。しかし…
2020年12月4日(金) リモート研究会
2020年12月4日(金)リモートで聖書と精神医療研究会の理事会および研究会が開催されました。
研究会では河村冴理事が、創世記の登場するイサクとリベカの家庭に存在した両親の子育ての課題に着目し、研究会の年間テーマ「虐待」との関連で「えこひいき・偏愛」の問題を発表しました。以下に、研究発表の一部を紹介します。
偏愛(虐待)から機能不全家族へ。しかし…
偏愛により真っ二つに分かれてしまった家庭
イサクとリベカの間に生まれた双子の兄弟エサウとヤコブは性格もライフスタイルも正反対だった。父イサクは兄エサウを偏愛し、母リベカは弟ヤコブを偏愛した。その結果家族は真っ二つに分かれ、両者の間には長い冷戦が続くことになってしまった。
家庭内の問題が子育てに与える影響
「家庭内に冷戦が起こると子どもの心身の成長にも深刻な影響が生じる。福井大学とハーバード大学がアメリカ人を被験者として研究したところ、日常的に両親の暴力や暴言を見聞きしてきた子どもたちは、脳の視覚野の一部が萎縮し、更に記憶力や学習に影響が出る可能性もあるという。
年齢層と学歴が同じ若者から、夫婦間の身体的暴力を目の当たりにしてきた人と、言葉の暴力に接してきた人を抽出し、脳をMRIで調べたところ、双方とも脳の一部が萎縮していたが、身体的な暴力を見てきた人は萎縮率が3.2%だったのに対し、言葉の暴力は19.8%と6倍も高かったという。
日常的に両親の暴言に接すると、脳の海馬や扁桃体に異常を来し、怒りや不安を感じやすくなる上、視覚野の一部も萎縮し、記憶力や学習能力が低下する。そして暴言のみならず夫婦間冷戦による「無視」によっても、悪影響が生じると考えられている。
イサクとリベカの夫婦関係を断じることまでできないが、家族間冷戦の主体として息子たちの心身へ悪影響を及ぼしたであろうことは容易に想像できるのであり、それは虐待とも言い得るのである。」(河村)
家庭は崩壊し、それぞれの計画は崩れるが……
偏愛の問題を抱えたヤコブ一家はやがて「長子の権利」をめぐって完全に家庭崩壊してしまう。
「長子に与えられる祝福」をめぐっては、父イサク、母リベカ、兄エサウ、弟ヤコブはそれぞれ自分の計画を持っていた。しかし彼らの計画は崩れ、それぞれが悲しみの道を歩むことになってしまった。しかしその中にあっても歴史の真の支配者である神は着実にその計画を進めていかれた。
神は、欠けだらけのヤコブをイスラエルの祖先としてたててくださり、彼の子孫を通して全世界に祝福をもたらされたのである。
「子育てに失敗しようと、機能不全家族が崩壊に至ろうと、『神の計画はそれでも成る』ところに、私たちの希望があるのではないか。お世辞にも模範的とか、理想的とはいえないような家庭からイスラエルが生み出され、救いの歴史が開かれたことを思えば、どこの家庭にも大いに望みを持って良いと言えるのである」(河村)
2020年9月11日金曜日
2020.09.11 研究会 報告 親のしつけと体罰 (特にスパンクに着目して)
2020年9月11日(金) 同盟基督教団 中野教会+リモート
2020年9月11日(金)同盟基督教団 中野教会にて聖書と精神医療研究会の理事会および研究会が開催されました。一部参加者はリモートで参加をしました。
研究会では笹岡靖理事が「親のしつけと体罰」について、特に「スパンク」に着目して発表をし。意見交換の時を持ちました。
戦後の日本の福音派の教会は、子育てに関して宣教師を通してアメリカ式の子育ての影響を受けてきました。アメリカの保守的なプロテスタント教会では、非保守的な教会と比べて体罰(スパンク)の頻度が高いことが報告されています。
昨今、国際的な動向として、スパンクを含む体罰と子育てにおける有害な結果との関連性が指摘されており、体罰を禁止する動きが各国で広まっています。
教会(クリスチャン家庭)も、昨今の国際的な動向に着目し、報告されている研究結果を考察し、「しつけ」に関するスタンスを検証・評価する必要の中に置かれています(聖書と照らし合わせながら)。
笹岡理事の研究論文は今冬発行予定のジャーナルに掲載予定です。
2020年6月16日火曜日
研究会員の皆さまへ:新年度のご案内
2020年1月31日金曜日
2020.01.24 研究会 報告 不安神経症と共に生きる
2020年1月24日(金) 同盟基督教団 中野教会にて聖書と精神医療研究会の理事会および研究会が開催されました。
研究会では河村冴理事が、「『不安神経症』と共に生きる」というテーマで発表し、意見交換の時を持ちました。発表内容の一部を紹介いたします(編集・文責:浜田)
ベタニアのラザロを題材に
よく「奉仕にいそしむマルタ」「静かに御言葉に耳を傾けるマリヤ」の姿が対比されます。「マルタタイプ」「マリヤタイプ」と区分されることもあります。しかし二人の兄弟である「ラザロ」が脚光をあびることはほとんどありません。確かに福音書の中でラザロの発言は一つも記されていません。
ヨハネ11章等から推察できるラザロの人物像
「信仰者のコミュニティに身を置きながら、身体が病弱だった故に、自らのキャラクターを発揮することができず、結果として目立った発言をする機会を持てなかった人物」
現代におけるラザロ
教会やクリスチャンホームで養われながら、おとなしく、自己主張を控え、内に引きこもるタイプの存在だったのかもしれません。
イエスはそんなラザロを愛し、死に際しては涙を流し、復活(救い)の恵みを与えてくださいました。
コミュニケーション能力が重要視される現代において、ラザロタイプの人(社会不安障害の傾向のある人)は社会においても教会においても居場所を見出すことが困難です。
教会には配慮が求められています。
また、当人においては「認知行動療法的なアプローチ」も必要かもしれません。
認知の再構成・認知行動療法
否定的で偏った思い込み(認知)がある場合、その認知の歪みを再構成していく必要があります。不安をもたらす思考パターンにある歪みや癖を変え、再構成し、思考パターンを変化させていく事が「認知再構成」であり、そこに具体的な行動パターンの改善を実施していくことが「認知行動療法」となります。
ラザロの認知再構成
イエスによって復活したラザロは「その後、過越祭りの六日前に家族で行った食事の際にイエスと一緒に席についていた」と聖書は記しています(ヨハネ12:2)。
相変わらずラザロ自身の発言は記されていませんが、彼がイエスを中心としたコミュニティの中に留まっていたことは確かです。
復活したラザロを見るために大群衆が家を訪ねました。それを知った祭司長たちがラザロの命を狙おうとしたわけですが(ヨハネ12:10)、彼は好奇の目に晒されることを耐えることができました。
「これまでのラザロは、イエスが訪問した時もその姿が記録されない程に影が薄く、コミュニティの辺縁に留まっていたと思われますが、自身の復活事件をとおして 『イエスが共に居る』ということであるならば、殺害によって『死』を招くことすらも恐れるに足らないと不安を除去し、堂々とコミュニティの中心に座っても大丈夫であるという認知の再構成をすることができたと言えるのかもしれません」
※学びの詳細はこの秋発行のジャーナルに掲載予定です。